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竹内好を読む

皆様 今晩は
土曜日は大学主催の研究会に行ってきました。
久しぶりの京都です。
今回の講演会は孫歌という女性研究者のものでした。
孫歌さんは先日購入した
『竹内好という問い』の著者であり。
我が大学の先生と一緒に
『近代的超克』という竹内好の論文集の中国語訳を編まれた方でもあります。

竹内好というのは『魯迅』の著者ということで知られていますが、この人のことを毛沢東時代には中国で紹介されることはなかったそうです。
1985年に『魯迅』の抄訳が1000部ほど出され(訳者:李心峰)その後の中国の研究者に影響を与え始めたのが最初とのことでした。
先生の話を聞いて感じたのは。
それまでの中国は民族の英雄だった魯迅が竹内好によって覆されるのを恐れていたのかな、と言うことです。
講談社文芸文庫の『魯迅』のあとがきにもこうあります。

日本人の魯迅理解に果たした竹内好の存在の大きさに触れようとしたら、中国側出席者の顔に当惑の表情が走ったのに気がついた。《中略》私(川西政明)は、ああ、竹内好と魯迅、竹田泰淳と魯迅の話をするのはタブーなのだと理解した。

この意味が長らく分からなかったのですが、今の私なりの理解だと国民的英雄である魯迅と日本ロマン派と言われた竹内好と関連付けて欲しくない、という意識の現われではなかったか、と考えるのです。

2005年 竹内好を中国語で読める初めての本といってもいい『近代的超克』が出版されました。
孫歌先生は中国でも竹内好の思想的知的資源としてのニーズをもたらすと感じておられるようです。
それは文学的側面だけでなく、中国現代史をどう読み解くかという点においてです。
先に書いたとおり、竹内好の政治的立場は中国では批判されることが多いそうですが、そのことについても
「思想家は常に冒険をし過ちを犯しても生きた思想を持たなければならない(メモ)」と竹内好の価値を貶めるものではないと先生は考えておられると理解しました。

講演の内容は先生の著書である『竹内好という問い』に沿うものであったと思いました。
内容は非常に難しかったです。
でも、質疑応答で御大が学生たちの理解を助けるように講演内容の背景を説明するように促してくださり孫歌先生の研究の価値を理解する助けとなりました。
あと印象的だったのが、『近代的超克』を訳された我が校の先生が今回のことを非常に喜んでいらっしゃる様子です。
この本の中国での反響は非常に大きく、よく中国語訳(つまり先生の訳)が引用されるのだそうです。
そして内容には御大にもいろいろご指導をいただいたとの裏話も聞けました。

私は2006年だったと思いますが、先生の「魯迅」をテーマにしたのスクーリングの際、この訳本の出版を知りました。
そのときにはすでに竹内好の『魯迅』を読んでいたので、後々役に立つだろうと思い、購入しました。
今回はこの書物は持参しなかったのですが、講演を聴くに当たって必要だろうと竹内好の『魯迅』(講談社文芸文庫)と『竹内好という問い』(岩波書店)は持参したので孫歌先生にご署名を頂き、握手・写真撮影までしていただきました。

一言で言ってしまうと、非常に安易な言葉しか見つかりませんが。
とてもいい時間をすごせました。

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