阿Qはなぜ阿Q?

皆様 こんにちは。
年末をいかがお過ごしですか。
私は、大掃除をやっと済ませ。
新年の準備は万全です・・・といっても、狭い我が家のこと。
大掃除と言ってもたいしたこともございません。
おせち料理ですが、家族が少ないため作っても食べきれないのでほとんどを購入。
お煮しめとお雑煮くらい。作らなきゃならないのは。
あとはお正月のお花を生けて(←我流)・・・しめ縄と鏡餅を飾って・・・はい、おしまい。
核家族のお正月は簡単なものです。

そんなわけで魯迅を読んだり、巴金を読んだりしているわけです。
代わり映えもしないのですが、《阿Q正伝》を読んでおりました。

この主人公「阿Q」。
名前を阿桂もしくは阿貴といいます。
この時代より以前に書かれたものだったら、おそらく「Q」などと省略されることは無かったでしょう。
・・・というのも。
まずは、ローマ字で中国語の発音を表すことを始めたのがこのころですから。
これ以前に同じようなものを書こうと思ったら・・・名前をきちんと決めるか。
「阿某」とか??

今のピンインだったら。

「a gui」だから「阿G」となるところなんですけど。
当時国語ローマ字の用法に従うと
「a quei」・・・すなわち「阿Q」となるわけなんです。

もし・・・もしも注音符号だったとしたら
「阿K」になっていたと・・・・(笑)

名前ひとつ取ってみても時代ってあるものですねぇ。
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卖火柴的女儿

みなさま こんばんは。
もうすぐクリスマスですね。
学生さんたちは明日一日登校したら冬休みですよ。
でも大人だって3連休だし。今年はお正月休みが長いですよね。

さて、今日のお題は『卖火柴的女儿』
・・・マッチ売りの少女・・・でございます。
中国の子供たちも童話は読むでしょうが、私の手元にあるのはそういうものではございません。

以前購入した『新青年』という雑誌に掲載されているものです。
『新青年』ってすごく斬新と言うか、とにかく珍しいものを何でも掲載していたと言うか。
そういう自由な雰囲気があるように見受けられるものでして。
この『マッチ売りの少女』の翻訳も掲載されていたもののひとつです。
これを訳したのは周作人。
魯迅の弟で一緒に日本に留学もしておりました。

なぜにこんなものが掲載されたのか、その意図は良く分かりませんが。
分かりやすい口語で訳されており。
雑誌の黎明期にあったような文語で訳されたものではありません。
残念ながら何時ごろ掲載されたのか時期については、私の持っているダイジェスト版には書かれていないのです。
(掲載が書かれているものもあるので、これの扱いがどういうものなのかが疑問のひとつ。)

時期が分からないのが残念と言うには理由が二つありまして。
ひとつは、口語が使ってあるということ。
もうひとつは単語の使い方がちょっと特殊だと言うこと。

ところで、中国語を勉強されている方なら一番初めに習う単語。
『他』と『她』の区別はなんでしょう。

『他』は「彼」・・・つまり男性であり。
『她』は「彼女」・・・つまり女性ですよね。

ところがこのマッチ売りの少女。
女の子にも関わらず『他』が使ってあるのです。
でもそれじゃ、性別が分からないと思ったのか?周作人。
『他』のあとに、小さく小さく「女」と書いたのです。

これについては注がつけてありまして。

本文内で用いられている記号"女"の文字は、訳者が女性を示すために使った特殊な用法である。また、わが国の古漢語が現代漢語に進化する過程の特殊な用法でもある。

なるほど。
時期が分からないのが残念なのはこのことにも関係があります。
いつから「彼女」と「彼」が分化したのかの手がかりが・・・。

それにしても、何でまた『マッチ売りの少女』???
アンデルセン童話だったら、他にもいろいろあっただろうに・・・。
そしてなぜ周作人?
与謝野晶子の貞操論なんかも翻訳していますが、そっちは日本に留学していたってことで納得がいくんですけどね。

謎多き、新青年・・・。

【講座】文学とは何か。

皆様 こんにちは。
昨日は大学の四条センターで行われた講座を聞きに行ってきました。
(またまたその近辺を散策してきました。その模様はコチラ
ここで開かれる講座で中文系は少ない気がします。
その上、今回の講師は。

御大

こりゃ、行かなきゃ!って訳です。
今月はスクーリング時期なので前日入りした同学も沢山来ていて。
懐かしい顔も見られました。

さて、講義内容ですが。

魯迅「狂人日記」-中国新文学の出発-

始まりは1915年雑誌《青年雑誌》が上海で発行された所からです。
1911年に辛亥革命が起こってその4年後。
このときに中国の新文化運動が始まります。
それからさらに2年後の1917年。
コロンビア大学に留学していた胡適が文言をやめて口語で文章を書きましょうよ、という「文学改良芻義」を発表します。
(胡適はアメリカにいたのでヨーロッパの情勢に明るかったこともあると思います。
ヨーロッパはルネッサンスを経て自由を獲得しましたので)
以前にもこのブログでこの内容は何度も書いたことがあるのですが、この宣言。
口語ではなく文言で書かれていたのです。
そして。
白話(口語)で書かれた最初の小説『狂人日記』が魯迅により1918年、発表されたのです。
(『狂人日記』についても何度かここで書きましたので割愛します。ブログ内検索で出てきます)

・・・とそういう話。
講義内容としては大学の講義レベルで私にとっては聞きなれた内容でした。
ただ、『狂人日記』について先生は、

中国の白話小説の幕開けでありながら、これを越えるものはいまだ中国文学で出ていない

と評価されていました。
その意味は白話を使った、と言うことではなく、ひとつの状況において被害者も、また、加害者になりうるということを告発したところにあるようです。

誤解があったら、いけないのですが、あえて私の意見を言わせてもらえば。
巴金の『家』などは、またちょっと違うスタンスで封建社会を告発していると思います。
三男は召使の女性に心を寄せながらも身分違いを越えることは結局出来なかったし。
三男「覚彗」が封建的な『家』から逃れようとする様を描くことで古い中国を批判しました。
あえて言えば、その召使の女性が自殺をしたときに自分を責めていますが、魯迅ほど強烈ではない。
そういう文体は多く若者の共感をもって迎えられたと思います。
若者らしい、からっとした明るさもあるしね。

でも、魯迅はどうかな。
読む人にいやな気分を与えたんじゃないかと思います。
だって誰もが自分は違うと思いたい中で、「そういうあなたも結局は加害者の一人だよ」と耳元でささやくわけですから。
そりゃ「嫌なやつ」と思われても仕方ない気がするんですよね・・・。

そういう思想的なことも含めて、先生は「中国でこれを越える作品はまだ出ていない」とおっしゃり。
当代文学も含めて中国文学は言語的にもまだ発展途上であると評しておられました。
魯迅って難解だと言われますが、難解なはずだ。
だって、一番初めに出したものが、答えだったと言うようなものですから。
「被害者もまた加害者」という思想はもしかしたら、巴金にも影響を与えたかもしれないなぁ。
彼の『随想録』にもそういう思想はあるように見受けられますので。

そんなことを考えながら講義を受けてきました。
考え出すと妄想が広がって広げた風呂敷が畳めなくなりますので、今日はこれくらい。


坂の上の雲

皆様 こんばんは。
久しぶりにこっちの更新です。
日常の雑感を書こうと思って、MSNを再開させたはいいのですが。
まぁ、私って人間はドつぼにはまりやすいといいましょうか。
独り語りを始めたらなんか辛気臭くなってしまいまして。

自分自身にうんざりしておりました<爆

でも、せっかく始めたのですから、あっちはあっちとして。
メインのこっちとは住み分けをしつつ続けて行こうとおもっております。

で、今日のお題は日本史と中国史。

今、息抜きに読んでいる本が『坂の上の雲』(司馬遼太郎:著 文春文庫)
以前にもFC2のほうに書いたと思うのですが、この本の時代は日露戦争あたり。
私が好きな時代は幕末で。
司馬遼太郎の本もほとんどが幕末を中心に読んでまいりました。

幕末って言うと1853年にペリーが来航しているけれど、そのとき中国は清朝。
太平天国の乱で中国が内乱状態にあるとき、日本もやっぱり幕末の動乱を迎えていたのです。
そういうわけで日本と中国、どっちも自分たちのことで手一杯だったのです。
ところが明治時代を迎え幕末の動乱の後始末が終わると日本は清に目を向けます。
そのあたりから『坂の上の雲』の話が本格的に進み始めます。

小説で歴史を理解しようと言うのはちょっと危険が伴いますけどね。
とくに『竜馬が行く』などはフィクションであると知りつつ、私などはかなり入れ込んで読んだものですし。
事実、読者の坂本竜馬像に多大な影響を与えたと思います。

でも司馬遼太郎の小説は豆知識的なことが書かれているのが面白いです。
それはあたかもそこに司馬遼太郎がいて読者に語りかけているかのよう。
そういうのを楽しみに読み進めていくのもいいです。

それから、ここには俳人正岡子規の文学史では知りえないような一面が描かれています。
正岡子規といえば横顔の写真がたしか教科書にも載っていたのを記憶しています。

一冊の本からいろんなものが見えてきます。
ただその作品に没頭して読むのも悪くないのですけどね。
いろいろ自分で確かめながらストーリーをおっていくのも歴史小説の楽しみ方のひとつですよね。

・・・といっても、ネットで調べると言うとウィキペディアがメインになるんですよね。
ウィキペディア、便利なのでついつい使っちゃいます。
いろいろ注意が必要なのは知ってはいるんですけど。




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